1、はじめに
年令を重ねるうちに、次第に骨は変形してきます。これは老化現象。しかし、腰痛や、足の痺れがでるのは、変形だけが原因ではありません。今の腰痛が、老化だからと諦めている方、諦めずに、症状の改善を目指しましょう。もちろん、腰椎の変形は、高齢者だけではありません。若い時に、ラグビー、重量挙げなどの、激しいスポーツや、土木作業、配達などの力仕事を一生懸命やった方は、だいぶ腰に負担をかけているので、骨が人より早く変形します。
2、症状
中高年での、ギックリ腰、慢性的な腰の痛み、重だるさの繰り返し。足の痺れや、だるさがみられる人もいます。レントゲン撮影により、腰椎にトゲ状や、くちびる状の変形が見られます。
ただ、60歳以上になると、大部分の方に変形はあります。変形している部分が、腰椎からでている坐骨神経に触れていると、触れている側の足に痺れや、だるさなどの、不快感がでるのです。変形があるだけでは、痛みません。
3、病態と対処法
変形性腰椎症は、加齢などによって、引き起こされた、脊柱とその周囲の病変を、一括したものです。つまり、腰の変形、椎間板の退化、腰周辺の血行障害、筋肉の疲労などが、重なり合って発症する、複合障害です。
骨の変形はもとに戻りませんが、治療により、腰椎周辺の血液循環を改善し、筋肉のしこりをほぐし、更に、ストレッチなどをすることにによって、腰の可動域が広がれば、圧迫されていた神経、血管などの症状が改善し、痛みと痺れなどの症状も取れます。
ただし、症状が改善されても、この病気の原因は、加齢によるものですので、「完全に治った」と思わず、定期的な治療(手入れ)と、適切な運動による、筋力強化が必要です。
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